前回のブログでは「病気と向き合うことは?――人生の新たな章を始めること」についてお話しました。
病気という大きな転機は、私たちの内面に深く働きかけ、人生の価値観を揺さぶる出来事です。
ですが、私たちが人生で出会う“試練”は、病気だけに限られるものではありません。
今回は、そうした「人生に起こるさまざまな出来事」――
つまり、“心の揺れ”や“自分を試される瞬間”にどう向き合えばよいのかを、少し視野を広げて一緒に考えていきたいと思います。
人生には、さまざまな“試練”が訪れます。
前回は「病気」に焦点を当ててお話しましたが、人生にはそれ以外にも、私たちの心や身体を揺るがす出来事がいくつもあります。
たとえば、突然の交通事故。
愛する人との関係が崩れる瞬間。
職場での人間関係に直面したとき。
または、経済的な困難に直面したとき。
これらは一見、「ただの不運」「ただの問題」に見えるかもしれません。
でも私は思うのです。
こうした出来事も、ある意味では“病”のようなものであり、
私たちの“これまでの在り方”に問いかけてくる存在なのかもしれません。

それは「成長の材料」として、やってきたのかもしれない。
どんなに避けたくても、痛みを伴う出来事はやってきます。
でも、その出来事の裏には、こんな問いが潜んでいる気がするのです。
「あなたは今、どこに立ち、何を大切にして生きていきたいのですか?」
二人の女性のつぶやき
ある女性は、離婚という大きな決断に直面したとき、こう語ってくれました。
「最初はすべてが崩れたと思った。でも、自分の心を見つめ直したことで、
本当はずっと我慢していたことに気づいたんです。」
また別の女性は、長年の介護や家族との関係に悩み、疲れ果てていました。
ある日、ふとこんなふうにつぶやいたのです。
「私、ずっと“いい人”を演じてきた気がします。
本当は、もう頑張りたくなかったんです。」
試練の中にこそ、「問題」に見えていた出来事の中に、私たちが見落としていた“自分の声”が隠れているのかもしれません。
出来事を「問題」ではなく、「問い」として受け取る
もし今、あなたが人生の壁にぶつかっているのなら――
それは、あなたが本当の意味で変化するタイミングなのかもしれません。
「なぜこんなことが起きるの?」と問いかけたくなるときこそ、
少し視点を変えて、こう自分に尋ねてみてください。
「この出来事は、私に何を伝えようとしているのだろう?」
その答えは、あなたの内側から、
静かに、でも確かに響いてくるはずです。
あなたに訪れる出来事は、すべて意味がある。
人生の出来事を、“病”や“問題”として終わらせるのか、
それとも“成長の材料”として昇華させるのか――
その選択は、いつでも、あなたの手の中にあります。
出来事の意味は、自分で選び取っていい。
大切なのは、
「自分がどの意味を選ぶか」
ということ。
出来事の意味は、他人や環境が決めるのではありません。
あなた自身が、自由に選び取ることができるのです。
✅ 最後に、あなたへの問いかけ
あなたが今、向き合っていることは何ですか?
それは、あなたにどんな“問い”を投げかけているのでしょうか。
もしかすると、その出来事こそが、
あなたの本当の人生を始める“扉”なのかもしれません。
あなたの人生の物語は、今日、この瞬間からでも、書き換えていくことができます。
その選択は、いつでも、あなたの手の中にあります。